ボルドー地方のヴィンテージワインの特徴
ボルドーのヴィンテージ赤ワイン
ボルドーの赤ワインと他の地方の赤ワインを比べた場合、一番重要で決定的な違いは、1種類の葡萄品種から造るのではなく、数種類の性質の異なる葡萄から造られている事です。
どのような葡萄を選ぶのかは、その土地の土壌のタイプで決められていますが、各地によって土質も異なり、また生産者がどのようなワインを造ろうかとすることでも異なってきます。
ボルドーでこうした異なった品種が重視されるのは、それらの混合比率を適切に行なえば、成分バランスが理想的なワインを生み出すことが出来るからです。
また、保険のような役割も持っており、1種の葡萄が駄目でも他の葡萄でカバーできる利点もあります。
品種の組み合わせ方、樹齢と土質、実際に数千にみも及ぶ葡萄畑の個性、生育期の天候、最初は樽で、次にボトルの中で進む熟成の微妙な変化というような無数かつ多彩な要素がボルドー赤ワインを形成しています。
その奥は深く、まるで万華鏡のように変化に富み、一生かかって極めるに値し、ワインを学ぶものは限りない挑戦を挑める、またそれから得られる喜びも限りないワインです。
ボルドーのヴィンテージ白ワイン
辛口の白
代表的な辛口白のヴィンテージワインの産地といえばグラーブ地区です。
それほど多くはありませんが、格付けシャトーで造られるワインは、瓶熟成で向上していきます。
もちろん、収穫年による違いもあります。
秀逸なシャトーで造られるワインは、もちろん熟成させる必要があり、20年以上、場合によっては50年おいても美味しく飲めるワインも存在します。
甘口の白
代表的な甘口白ワインといえばソーテルヌ地区のワインになります。
甘口ワインの葡萄が辛口ワインの場合と違うのは、葡萄の実を出来るだけ長く樹につけて、貴腐菌がつくまで待つ事です。
この貴腐菌が水分を吸い取り、その結果糖分が濃縮されます。そしてこの菌が独特の魅力的な香りと味わいをもたらします。いわゆる貴腐ワインとなります。
完熟の極みに達した果実のみを使うことから、手摘みの手間、葡萄樹1本から造られるワインの生産量も少なくなり高価で希少性の高いワインになります。
ソーテルヌの秀逸ワインは、瓶熟を経て完璧な飲み頃を向えるまで保存する必要があるほど、長期熟成向きのヴィンテージワインとなります。
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